シーリング材、コーキングに関する質問
質問集
- シリコーン系のシーリング材の上に塗装したいのですが?
- シーリング材の耐熱性はどれくらいですか?
- 変成シリコーンはシリコーンとどう違うのですか?
- DIYでシーリング材を施工したいのですが、何が必要ですか?
- シーリング材からホルマリンは発生しますか?
- シーリング材のカートリッジ一本で何メーター施工できますか?
- 変成シリコーン系のシーリング材を施工したところ、数ヶ月たってから目地の縁の部分だけ白くなりましたが、どうしてでしょうか?
- 油性コーキングを施工したところ、中まで硬化せず中が柔らかいままです。どうしてでしょうか?
- JIS(日本工業規格)にあるシーリング材の耐久性区分について教えてください
- シーリング材の上に塗料を塗布したところ、何時までも乾かずべたついたままです。どうしてでしょうか?
- ポリカーボネート、アクリル、ABSなどのプラスチック類にシーリング施工したいのですが、どのようなシーリング材が適しているでしょうか?
- 変成シリコーンやウレタン系シーリング材を浴室に使ってもよいでしょうか?
- サイディング材(外装材)の上を塗装したところ、目地部のシーリング材の上だけ亀裂が入りました。どうしてでしょうか?
- シリコーン系シーリング材が、不要場所に付着してしまいました。どうして取ればいいでしょうか?
- シーリング材って固まるとどれくらいの硬さになるのですか?
- コーキング材とシーリング材はどう違うのですか?
- シーリング材の耐用年数について教えてください?
- シリコーン系シーリング材とウレタン系シーリング材を室内で同時に施工したところ、ウレタン系シーリング材が硬化しませんでした、どうしてですか?
- シリコーン系シーリング材に容器に記載されている脱オキシム型とかオキシム型はどう違うのですか? また、どういう意味でしょうか?
- シャーピーシールを買いましたが、製造年月日が分かりません。
- シリコーン系シーリング材をお風呂の床タイルの目地に施工しましたが、タイルが滑るようになりました。どうしてでしょうか?
- シリコーン (バスシール)が手につきました。どのように取ればいいのでしょうか?
- 石油タンク底部のアニュラープレートとコンクリートとの間に雨水が浸入しないようシールしたいのですが、耐油性の高いシーリング材はありますか?
- 変成シリコーンは油性ですか、水性ですか?
- シーリング材でF★★★★のついた商品がありますか?
- シーリング材の上に環境対応型の塗料を塗布したところ最初は乾いていたのですが、しばらくすると柔らかくなってベタベタするようになりました。どうしてでしょうか?
- ポリカシールを施工しましたが、いつまでも硬化しません。どうしてでしょうか?
- バスシールにはフタが無く、使用後保管するのに不便です。どうしたらよいでしょうか?
上記の中に、お知りになりたいシーリング材、コーキングに関する、疑問、質問がなければ、お気軽にお問い合わせください。
回答集
- シリコーン系のシーリング材の上に塗装したいのですが?
- 通常のシリコーンシーリング材(弊社ではシャーピーシール S)は、塗装できません。塗装を予定している場合は、変成シリコーン系シーリング材(シャーピーシール M)をお使いください。ただし、すべての塗料が施工可能ではありませんので、あらかじめテストしてください。(はじき、べたつきが発生する場合があります。)
既にシリコーン系が施工されている場合には、逆プライマーを塗布すると塗装できる場合があります。
- シーリング材の耐熱性はどれくらいですか?
- 一般的なシリコーン系シーリング材の場合、瞬間的には150℃くらいは耐えますが、常時使用で約120℃くらいを目安としてください。
ただし、特殊グレードとして耐熱シリコーンもあります。これは約280℃までの耐熱性を有しています。また、変成シリコーン系は、それより耐熱性が低く、目安としては常時で80℃、短時間でも120〜130℃程度までの使用を前提としてください。
また、高温になる時間が長い条件化では通常よりも劣化が早くなるので注意してください。
- 変成シリコーンはシリコーンとどう違うのですか?
- 変成シリコーンはシリコーンに比べると耐熱性、耐水性にやや劣りますが、塗装が可能で撥水汚染が無く、また、かびが生えにくいなどシーリング材としては優れたバランスを有しています。
- DIYでシーリング材を施工したいのですが、何が必要ですか?
- 一般的な一成分系のカートリッジを施工する場合、カートリッジ用のガン、表面をきれいにならすためのヘラ、シーリング材が廻りに附かないようにするためのマスキングテープが最低必要になります。
- シーリング材からホルマリンは発生しますか?
- 建築基準法が改正され、面で使用する建築用の接着剤などは厳しい規制がひかれました。現在のところ、線で使用するシーリング材は規制の対象外となっています。
しかしながら、当社では室内での空気汚染を少しでも下げたいと考えておりますので、新しい基準で使用される測定法に従って再検討中です。
最新の測定法では以前の簡易な測定では検出できなかったホルマリンを検出できるようになっております。現在までの検討では、シリコーン、変成シリコーン、ウレタン系からはホルマリンが発生しないことが分かっています。
- シーリング材のカートリッジ一本で何メーター施工できますか?
- 当社のシーリング材の場合、320ml入りと330mlがあるので少し差がありますが、誤差範囲ですので詳しくはお問い合わせください。
一般的な計算式は、(施工メーター数)=(包装用量/ml)/[(目地幅/mm)*(目地深さ/mm)]です。
- 変成シリコーン系のシーリング材を施工したところ、数ヶ月たってから目地の縁の部分だけ白くなりましたが、どうしてでしょうか?
- 変成シリコーン系のみならず、通常シーリング材はある程度厚みを持って施工されることを前提としていますので、塗料と違い薄く塗った部分の劣化が速くなります。施工時にはマスキングテープを目地の縁いっぱいに施工して薄い部分を作らないようにしてください。
- 油性コーキングを施工したところ、中まで硬化せず中が柔らかいままです。どうしてでしょうか?
- 油性コーキングは表面が空気と接することにより硬化します。空気に接しない部分は硬化しません。こういうコーキングをマスティックタイプと呼ぶことがあり、シリコーン系にもマスティックタイプがあります。
コンクリートの亀裂等の雨漏り補修には、油性コーキングは適していると言えますが、動きのある建築目地には使用しないでください。
- JIS(日本工業規格)にあるシーリング材の耐久性区分について教えてください
- 建築用シーリング材のJIS A5758-2004に、耐久性区分が分類されています。
例えば「7020」の意味は70℃の時に目地サイズが20%圧縮、−10℃の時に20%伸長してもシーリングは実験的に大丈夫という意味です。同じく「8020」は80℃の時に20%圧縮、−10℃の時に20%伸長しても大丈夫という意味です。低温側はいつもー10℃で試験を行います。
現在、一般的な建築用シーリング材でアクリル系は7020程度ですが、その他は8020以上の品質のものがほとんどです。ただし、ガラス廻りに使われるシリコーン系は別の区分になります。
- シーリング材の上に塗料を塗布したところ、何時までも乾かずべたついたままです。どうしてでしょうか?
- 変成シリコーンやウレタン系のシーリング材の上に油性塗料を塗ると乾燥しません。また、その他の塗料でもベタツキが発生する場合がありますので、事前のテストが必要です。
当社のトソーコークやノンブリシールといった塗料を塗ること前提とした製品をお使いください。その場合でもできる限り事前のテストを行ってください。
- ポリカーボネート、アクリル、ABSなどのプラスチック類にシーリング施工したいのですが、どのようなシーリング材が適しているでしょうか?
- プラスチック類は、衝撃性、加工性に優れておりカーポート等に使われるケースが増えてきました。しかしながら、通常の脱オキシム型のシリコーン系シーリング材を使用すると発生するガスによりクラックが生じることがありますので、脱アルコール型シリコーン系シーリング材ポリカシールをお使いください。
アクリルにはプライマー処理をお薦めします。
- 変成シリコーンやウレタン系シーリング材を浴室に使ってもよいでしょうか?
- 変成シリコーンやウレタン系シーリング材は、浴室のような常時高温多湿にさらされ、且つ清掃等で種々薬品(カビ取り剤等)を使用する環境には適しません。シリコーン系シーリング材を強く推奨いたします。
- サイディング材(外装材)の上を塗装したところ、目地部のシーリング材の上だけ亀裂が入りました。どうしてでしょうか?
- シーリング材は、外装材が気温差や地震による変形により、目地が伸縮するのに対応して作られています。
しかし、塗料はその様な伸縮には一般的には対応できません。そのため、塗装膜だけがひび割れることがあります。
サイディング材のように伸縮がある場合は、先に塗装してから塗料の色にあったシーリング材を施工するか、ひび割れても目立たないようにあらかじめ色のあったシーリング材を施工してから塗装する等の工夫が必要です。
- シリコーン系シーリング材が、不要場所に付着してしまいました。どうして取ればいいでしょうか?
- シリコーン系シーリング材が硬化してしまうと除去するのが非常に困難になります。不要箇所に付着した場合は、硬化前に溶剤等でふき取ってください。
万が一硬化してしまった場合は、スクライバーやカナブラシ等でこすり取ってください。トルエンなどの溶剤で柔らかくすることは可能ですが、いずれにしろ、こすり取る必要があります。
- シーリング材って固まるとどれくらいの硬さになるのですか?
- シーリング材にもよりますが、基本的にはゴムのようになります。がちっと固めたい場合は、エポキシやウレタンの堅く固まる接着剤を使ってください。
- コーキング材とシーリング材はどう違うのですか?
- 現在ではコーキング材とは油性コーキングのことを指します。
昔はシーリング材全体のことをコーキング材と呼んだこともあり、現在でも人によってはシーリング材のことをコーキングと言われる場合があります。
- シーリング材の耐用年数について教えてください?
- シーリング材の耐用年数は種々の条件によって左右されます。
建築大臣官房技術調査室監修の「建築防水の耐久性向上技術」にシーリング材の耐久設計指針・同解説に耐用年数に関わる係数として
(1)被着体及び使用材料の組合せ係数
(2)被着体の色、方位係数
(3)表面の状態による接着難易係数
(4)施工の難易度の係数
(5)施工される人の技量係数
(6)地域差における紫外線劣化外力係数
(7)維持保全をすることによる係数、
が挙げられています。 このようにいろいろな条件が複雑に絡みますので、製品の寿命は一概に言えません。
- シリコーン系シーリング材とウレタン系シーリング材を室内で同時に施工したところ、ウレタン系シーリング材が硬化しませんでした、どうしてですか?
- 一般に使用されるシリコーン系シーリング材は、副生成物(ケトオキシム)というガスを発生します。このガスはウレタン系シーリング材と反応し、硬化不良を引き起こします。
基本は同時に施工しないことですが、シリコーン系と同時施工を余儀なくされている場合は、変成シリコーン系を使用する方が比較的硬化不良の問題は少なくなります。
- シリコーン系シーリング材に容器に記載されている脱オキシム型とかオキシム型はどう違うのですが?また、どういう意味でしょうか?
- 脱オキシム型もオキシム型も同じ意味です。一般に使用されるシリコーン系シーリング材は、副生成物(ケトオキシム)というガスを発生します。このガスが、脱離しながら硬化するのでオキシム型とか脱オキシム型とよびます。
そのほかシリコーン系には、アルコール型や酢酸型などがありますが、あまり国内では使用されていません。ただ、アルコール形はプラスチックなどに割れを発生させにくい理由と銅線に錆を発生させにくいなどの特長により近年需要が伸びてきています。
当社では、ポリカシールという名で発売しております。
- シャーピーシールを買いましたが、製造年月日が分かりません。
- 一部製品によって、製造年月日の記載方法が違い、お客様にご迷惑をお掛けしております。
製造年月日が書いて無く六桁の英数字が書かれている場合は、最初の頭の数字が和暦の下一桁を表し次の四桁が月日です。最後の桁は当社の管理番号となっています。従って、平成15年2月28日に製造されたものは50228Aとなります。
また、03.07.01.Aと書かれている場合には、西暦表示で2003年7月1日です。原則的に、現在は西暦管理で行っております。ご了承のほどお願い申し上げます。
- シリコーン系シーリング材をお風呂の床タイルの目地に施工しましたが、タイルが滑るようになりました。どうしてでしょうか?
- シリコーン系のシーリング材は、シリコーンオイル成分を含んでおり、これが水を流したりすると流れ出てきてタイルの表面につき滑る原因となります。
風呂等の床タイルの目地に大量に使用するのは滑るので危険ですので、お避けください。(補修程度なら問題ないと思います)
シンナー等でふき取ればその時は大丈夫ですが、また、しばらくすると滑るようになりますので、注意ください。
- シリコーン (バスシール)が手につきました。どのように取ればいいのでしょうか?
- シリコーンは非常にとれにくく、洗剤等では簡単に落ちません。アルコールやシンナーで洗うのが効果的ですが、溶剤であり、あまり一般の方にはお薦めできません。多少手荒れが気になりますが、根気よくこすり取るのが一番かと思います。
- 石油タンク底部のアニュラープレートとコンクリートとの間に雨水が浸入しないようシールしたいのですが、耐油性の高いシーリング材はありますか?
- 地震などに対する石油タンクの強度を保つためには、アニュラープレートの錆やコンクリートの劣化を防がなくてはなりません。
しかしながら、通常のシーリング材は耐油性が低く、石油タンクなどではシール部が劣化しやすくなります。
当社では、耐油性の最も高いポリサルファイド樹脂を使用した「タンクシール」をお薦めしています。発売以来20年の実績がございます。
- 変成シリコーンは油性ですか、水性ですか?
- この系統の質問は非常に多いのですが、いつも返答に困ります。シーリング材関係で油性といえば天然の亜麻仁油をベースとした油性コーキングですが、質問の御意図が溶剤系かどうかということになるとまた別の答えになります。本当の意味で溶剤系といえるシーリング材はブチル系くらいです。
当社の変成シリコーン系シーリング材は、合成樹脂を成分としていますので、油から作ったという意味では油性です。
ちなみに水性と言えるのは、当社ではアクリル系シーリング材です。
- シーリング材でF★★★★のついた商品がありますか?
-
F★★★★はホルムアルデヒドがどれくらい出るかという等級を表したもののうち一番少ない等級を示すものです。シーリング材は現在の建築基準法では規制対象建材でないため表示の義務はありませんが、日本シーリング材工業会の自主基準に従い、工業会としての表示を行っております。ただ、現在問題になっているシックハウス、シックスクールの原因物質はホルムアルデヒドだけではなくトルエン、キシレン等溶剤などVOC(揮発性有機化合物)が影響を与えておりF★★★★だけでは解決するものではありません。詳細は日本シーリング材工業会の
ホームページをご確認ください。
- シーリング材の上に環境対応型の塗料を塗布したのですが、最初は乾いていたのですがしばらくすると柔らかくなってベタベタするようになりました。どうしてでしょうか?
-
環境対応型と謳っている塗料に限らず、塗料によってはシーリング材に含まれている成分に非常に敏感なものがあります。特に環境対応型といわれている塗料では新しい成分が使用されていることが推測されますのであらかじめメーカーに相談するか、目立たないところでテストする必要があります。一成分形の「ノンブリシール」ではこの現象はほとんど発生しませんので、お確かめください。
- ポリカシールを施工しましたが、いつまでも硬化しません。どうしてでしょうか?
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ポリカシールは、脱アルコール形シリコーンでして、一般的に市場に出回っている脱オキシム形のシリコーンと違って貯蔵期間が長くなると硬化が遅くなります。当社では製造後1年間を保証期間としておりますので、ご購入の際は製造年月日をお確かめください。ちなみに、脱オキシム形は貯蔵期間が長くなると粘度が上昇し押出し性が悪くなります。
- バスシールにはフタが無く、使用後保管するのに不便です。どうしたらよいでしょうか?
- バスシールは基本的に一般的な浴槽の三辺を補修したら使い切れるように量を決めました。もちろん、洗面台の補修などで使い切れない場合があるかと思いますが、その場合はこのページを参考にしていただき保管していただくようお願い申し上げます。省ゴミを徹底的にはかったのが当社のSKパウチ容器ですのでフタを付けることも可能ではありますが、敢えてシンプルな包装形態で供給させていただきます。コンセプトをご理解の上よろしくお願い申し上げます。
- バスシールが手に付きました。慌てて水で洗ったのですが、もわもわとなってなかなかきれいになりませんでした。どうしたらいいでしょうか?
- シリコーンは水に不溶ですので、手に付いた場合あらかじめぼろ切れ等でふき取って頂いてからこすり洗っていただくようお願いします。工場現場用の手洗い洗剤がホームセンター等にある場合は他のDIY作業にも便利ですのでお手元に置かれることをお奨めします。